DE1103の分解と拡張情報
ここでは、1103の分解と拡張情報について、分かる範囲で記載します。
なお間違いなどがあるかもしれませんし、画像が多いのでこの点はご容赦願います。またくれぐれも自己責任で行ってください。故障などが発生した場合の責任は取れませんので、よろしくお願いします。
以前自分のblogに書いていたものを、修正しまとめたものです。
1.分解手順
分解は外すネジが多く面倒ですが、難しくはありません。
組み立ては、分解と逆の手順で行います。
(1)
裏蓋は、本体裏のネジ8本を外す事で開ける事が出来ます。ただし1本は電池室の中に隠れていますので、注意。
このうち向かって右上方の黒いネジはロッドアンテナを留めているネジでもあるので、組み上げ時に他のネジと間違えて付けないようにしまず。また電池室の中にあるネジは、ほかネジより長さが短いので、これも他のネジと間違えないように。
裏蓋は「とにかくゆっくり、慎重に」開けてください。理由は後述。
(2) 裏蓋を外すと、以下のようになります。なおこれは、アイキャスエンタープライズが出している、DRM対応バージョンのものです。
(3) 以下の3種類のケーブルを外せば、メイン基板とフロントパネル(+フロント基板)を分離できます。
(a)
フィルムケーブル
とにかく1103の裏蓋を外す時に最も気をつけなくてはいけないのが、画面中央から出ている白いフィルムケーブル。これを切ったらアウトです。
画面中央やや右の白いコネクタに差さっていますので、慎重に引いて抜きます。再接続する時もくれぐれも慎重に差し込む事です。
(b)
4ピンコネクタ
画面右上方の4ピンコネクタ。これも外す時は慎重に引いて抜きます。
(c)
スピーカーケーブル
スピーカーのケーブルは、ハンダごてを使ってスピーカーから外す必要があります。スピーカーは3箇所の金具で固定されていますが、それに加えて接着剤でも固定されており、スピーカーを取り外すのは大変です。
2.電解コンデンサの交換
この機種は現行機種でもあり、交換の必要は無いでしょう。10年も使えば必要かもしれませんが・・・
3.拡張情報
色々な情報がネットで飛び交っているのが、この機種。ある程度確認できた情報をまとめてみます。
(1) 中波・長波放送で外部アンテナを使用可能にする
1103は、長波と中波では内蔵フェライトバーアンテナで受信するため、そのままではロッドアンテナや外部アンテナが無効になっています。
これを有効にしてメモリーに記憶し、いつでも呼び出して使おうというものです。
中波・長波を外部アンテナやロッドアンテナで、高感度受信を狙う場合は必須だと思います。
手順
(a) 数字ボタンで1711と押し、「BAND+」ボタンを押して1711kHzを受信する。
(b) 「BAND−」と「BAND+」ボタンを同時に押し続け、下方向へのスキャンが始まることを確認する。
(c)
表示が「100kHz未満」になったら、TUNEダイヤルなどを触ってスキャンを停止させる。
(d)
TUNEダイヤルで0〜99kHzまでの任意の周波数に合わせた後、その周波数をメモリーする。
(e)
(d)でメモリーした周波数を呼び出し、TUNEダイヤルで目的の中波放送局の周波数に合わせ、この周波数をメモリーする。
この状態で最後にメモリーした周波数を呼び出せば、中波放送でもロッドアンテナや外部アンテナでの受信が可能になります。メモリー内容には、バーアンテナ受信かロッドアンテナ(外部アンテナ)受信かの、受信モードも記憶されます。
それで見た目の違いですが、まず内蔵バーアンテナで中波放送(JOKR-TBS Radio)を受信中の画像。
ついで、上記の方法でメモリーし、ロッドアンテナ(外部アンテナ)で同じTBSを受信中の画像。
違いは、液晶下部の指針表示(黒い線)が消えています。この指針表示の有無で、フェライトバーか外部&ロッドアンテナかの受信モードを判別できます。
(2) 内蔵時計を「秒単位」で合わせる
1103のマニュアルには時刻表示の合わせ方が載っていますが、このやり方では時・分単位で合わせる事は出来ても、秒単位で合わせる事は出来ません。
以下に書くのは1103の内蔵時計を、ほぼ1秒以内の誤差で合わせる方法です。
※作業は念のため、30秒以内で行うようにしてください。
手順
(a)「TIME」ボタンを2秒以上押して、時刻調整モードに入ります。何時何分の「何時」の部分が液晶画面で点滅しているはずです。
(b)「何時」の部分をTUNEダイヤルで合わせて「TIME」ボタンを押します。「何分」の所が点滅するはずです。ここまではマニュアル通り。
(c)合わせる分数の「1,2分前か後の所」に、ダイヤルを回して仮セットします。(4)の操作を楽にするためです。00分に合わせるなら、58,59,01,02位にあらかじめ合わせておくと楽です。
(d)電話サービスの117や電波時計等で確認しながら、00秒になる直前にダイヤルを回して、00秒の瞬間に正しい分表示に止めます。
(e)「TIME」ボタンを押して、時刻設定を終了します。
これでほぼ±1秒以内に誤差をセットできるはずです。
(3) 本体の充電機能について
1103は単三NiMH充電池4本で動作します(もちろん、普通の単三アルカリ乾電池でも動きます)。またACアダプタと充電池を使えば、ラジオ本体で充電が出来るという便利な機能を持っています。
1103の充電容量は、100mAhです。申し訳ないですが、雀の涙並みです。
そして充電時間は「電池の容量」÷「1103の充電容量」となるので、本体付属のNiMH電池(1300mAh)なら、空→満充電までに約13時間かかる計算です。
そして1103の充電時間は、本体側の設定により「0〜23時間」まで設定可能です。つまり1103本体で満充電をして使えるNiMH電池の限界容量は、2300mAhまでとなります。お勧めは、2000mAhの「エネループ」ですね。ただ空→満充電まで20時間かかるので、専用高速充電器を一緒に買ってそちらを使う方が良いかもしれません。
本体を使っての充電は、以下の手順で行います。
手順
(a)電源をOFFにし、充電池を入れてACアダプタを接続する。
(b)「VOL」ボタンを押し続ける。液晶には「0」が表示される。
(c)「VOL」ボタンを押したままで、チューニングダイヤルを回して数字をセットする。
※容量がほぼ空の状態から充電する場合、本体付属充電池の場合は「13」、エネループの場合は「19」または「20」。
↑なお、これは容量が無くなった場合の充電時間です。容量を残したまま充電する際には、セットする数字をこれより少なめにしてください。
(d)「VOL」ボタンを離す。充電が開始されます。
※充電中にラジオのスイッチを入れて、放送を楽しむ事も出来ます。