RF-2600の内部と調整

 ここでは、RF-2600の内部と調整箇所について、分かる範囲で記載します。
 なお間違いなどがあるかもしれませんし、画像が多いのでこの点はご容赦願います。またくれぐれも自己責任で行ってください。故障などが発生した場合の責任は取れませんので、よろしくお願いします。

1.分解手順

 分解は外すネジが多く面倒ですが、難しくはありません。
 組み立ては、分解と逆の手順で行います。

 (1) 本体裏面のネジ6本を外します。ネジは6本とも同一のものです。

 (2) 裏蓋を外すと、以下のようになります。

 (3) チューニング、音量、音質(2個)、バンド切替、RF GAIN、BFO PITCH、SW CALのつまみを全て外します。なおBFO PITCHとSW CALつまみは、外す前に中央につまみ位置をセットしてから外します

 (4) スピーカー線と、基板に半田付けされている青色の線(下図のピンクで囲まれた部分)を外します。安全のため、電源コネクタも一度外した方が良いでしょう。
 その後、黄色い丸で囲まれた、13本のネジを外します。長さは同一ではありませんので、どこの場所から外したか分かるようにしておく必要があります。

  (5) 外してシャーシをひっくり返すと、以下のようにフロント面を出す事が出来ます。

2.電解コンデンサの交換

 この機種は、あまりコンデンサが容量抜けや液漏れをしている所を見た事が無いので、明らかに液漏れやおかしくなっていない限りは交換の必要は無いと思います。

3.調整について

 調整箇所については以下の図に記載してあります。短波がダブルスーパーでもあり、調整箇所は多いです。
 経験の無い方でいきなりこの機種を調整するのは、お勧めしません。シングルスーパーの壊してもいい安価なラジオで経験を積み、ある程度コツをつかんだ上でやる事をお勧めします。
  それでは、全体図から。TP1,2は、SSG(シグナルジェネレータ)などからの信号を入力するためのテストポイントです。

 調整は、以下の順番で行います。以前、自分のblogに書いていた内容をまとめたものです。

A:MW/SWのIF部調整
 (1) バンド切替を「MW」にセットする。
 (2) SSGから455kHzを出力し、受信する。
 (3) 受信感度が最大になるよう「AM IFT」の「緑色のコア」の方を回して調整する。
 (4) AM IFTの「赤色のコア」を回して、同様に最大感度になるよう調整する。
※注意:必ず「緑」→「赤」の順番に行います。また455kHzを受信出来る環境が無い場合は、簡易的にMWで最も低い周波数の放送(信号の安定しているローカル局が適当)を受信して、最大感度に合わせます。

B:FM部の調整
 (1) 任意の放送局を受信し、FM IFTのコイルを調整して最大感度にする。
 (2) FM OSCのトリマを回して、ドラムダイヤルの周波数表示が実周波数とほぼ一致するように校正する(受信出来る一番高い周波数で合わせます)。
 (3) FM ANTのトリマを回して、最大感度になるよう調整する。
 (4) (2)と(3)を繰り返して最終調整。

C:MW部の調整
 (1) 任意の放送局を受信し、MW Frequency Adjustのコイルを調整してドラムダイヤルの周波数表示を校正する(受信出来る一番低い周波数で合わせます)。
 (2) MW OSCのトリマを回して、ドラムダイヤルの周波数表示を微調整(受信出来る一番高い周波数で合わせます)。
 (3) MW ANTのトリマを回して、最大感度になるよう調整する。
 (4) (1)〜(3)を繰り返して最終調整。

D:SW部の調整
 (1) マーカーかSSGの信号(3MHz)をTP1(+)とTP2(-)に入力し、SW 1st IFT, SW 2nd OSC, のコイル調整して、最大感度になるようにする。
 次にSW ANT Trim.のトリマを調整して「最小感度」になるようにする。
 (2) 各バンドの上と下(SW1なら4MHzと10MHz)の周波数信号を受信し、SW Tracking上の該当するコイルまたはトリマを調整して、最大感度になるよう調整する。ここの処理はバンド毎にコイルとトリマの微調整を繰り返すと思われる。
 (3) SW1-2(3-4) Frequency Adjustのコイルとトリマで、ドラムダイヤルの周波数表示が実周波数とほぼ一致するように調整する。

 なお、FM/MWのOSC/ANTトリマやSW Frequency Adjustのコイルとトリマ(SW1/2とSW3/4で調整箇所が違います)の位置は、以下のようになります。

 また、SW Trackingでの各バンドのコイルとトリマは、以下の図のようになっています。

E:BFO調整
 SSGかマーカーで4MHzの信号をTP1(+),TP2(-)へ入れ、BFO PITCHのつまみがセンターの状態で発振音がゼロビート(最大感度かつ無音状態)になるよう、BFO Adjustコイルを調整する。
 普通にSSBが復調出来るなら、特に調整無しでも問題ありません。

F:メーター調整
 (1) 新品の電池かAC電源でラジオをONにする。
 バンド切替スイッチを「MW」にし、一番低い周波数までダイヤルを持っていき、RF GAINつまみを一番左に回す。
 (2) Meter Adjustの半固定抵抗で、指針が「0」を指すように調整する。

 以上です。


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